平成18年8月3日(木),千葉工業大学津田沼キャンパスにおいて,今年度の数学部会の見学研修会が実施されました。当日は猛暑の中,県内の各高等学校から49名の先生方が参加されました。
1 開会
崎山部会長による開会の挨拶のあと,前田修作入試広報部次長から千葉工業大学についてご説明いただきました。今年度新設された工学部の「未来ロボティクス学科」とその関連施設である「未来ロボット技術研究センター(fuRo)」での研究内容や,人工衛星を利用した「鯨生態観測衛星プロジェクト(観太くん)」についてもご紹介いただきました。
2 施設見学
2つのグループに分かれて,「未来ロボット技術研究センター(fuRo)」,「鯨生態観測衛星研究室」,「工作センター」,「コンピュータ演習室」をそれぞれ約30分ほどずつ,合計約2時間の見学をしました。
(1) 未来ロボット技術研究センター(fuRo)
科学技術が飛躍的に進展する中,その将来性に期待と関心が高まっているのがロボット産業です。時代のニーズにいち早く対応した千葉工業大学が3年前に設立したのが,このセンターです。ここで開発したレスキューロボットは,今年ドイツで開催された世界大会で準優勝に輝きました。
(2) 鯨生態観測衛星プロジェクト(観太くん)研究室
2002年12月に打ち上げられた鯨生態観測衛星「観太くん」は,今日も地球の800㎞上空の軌道を一日14周のペースで順調に回っていますが,その生みの親である林友直教授から現在のプロジェクトの進捗状況についてお話を伺いました。
(3) 工作センター
学生への加工技術の基礎教育を提供し,教育・研究用試験材料等の受託加工や,教職員・学生への工作機械利用サービスも行っています。
(4) コンピュータ演習室
津田沼キャンパスには3つのコンピュータ演習室があり,400台以上のコンピュータが設置されています。
3 講演
「高校生の数学離れに効く先端ロボット工学」
講師 未来ロボット技術研究センター所長古田 貴之 先生
古田貴之先生は,科学技術振興機構ERATO北野共生システムプロジェクト所属時に,ロボット研究チームのグループリーダーを務められたあと,2003年6月より千葉工業大学未来ロボット技術研究センター所長としてロボットの研究開発に携わっておられます。「ロボット作りの面白いところは,『自分は何のために理論を勉強しているのだろう』という疑問がなくなること」との基本理念のもと,精力的に全国各地の高校での講演を数多くこなし,「ロボット工学」の魅力を語っています。「日本を元気にしたい」と語る先生の思いがひしひしと伝わってくるような,エネルギー感あふれる講演でした。
千葉工業大学入試広報部のスタッフの皆さんの心配りとご協力のおかげで,有意義な研修を行うことができました。ありがとうございました。